ASUKAの日記

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ワールドカップ名勝負 2006年 準決勝 ドイツvs.イタリア(ASUKA生声ラジオ付き)

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日本代表の試合は除き、一番好きなワールドカップの試合がこちら。
2006年大会の開催国ドイツと結果的に優勝することになるイタリアの対戦です。
2016年のEUROでそのジンクスは打ち破られるものの、
それまでビッグトーナメントでドイツはイタリアに勝ったことがなく、
そのジンクスを打ち破れるかが大きな焦点でした。

2018年現在とは異なり、
当時のドイツ代表のメンバーはイタリアに大きく見劣りしていました。
このスタメンを見ても、ビッグクラブ所属選手はレーマン(アーセナル)とラーム(バイエルン)くらい。
チャンピオンズリーグ決勝を経験したことのある選手はGKのレーマン、MFのシュナイダー、バラックだけでした。
ドイツ代表の歴史を振り返っても、90年第後半から00年第はスター不足の時代でした。
その時代に自国開催のワールドカップを迎えたことを悲しんでいたファンは世界中にいることでしょう。
一方、イタリアは11人のうち7人が、ユベントスミランインテルの3強に所属。
ユベントスミランは2003年にチャンピオンズリーグ決勝で対戦しています。

序盤はドイツほぼ互角の攻防でしたが、時間が進むにつれ、
地力に勝るイタリアが試合を有利に進めていき、結果的に延長後半28分にイタリアが先制。
この試合、DFのカンナバーロと並んで文句のないプレーをしていたMFのピルロのDF・グロッソへのパスは見事の一言。
そしてその2分後、FW・デル・ピエーロのゴールでダメ押し。
イタリアがゴールを喜んでいるうちに、試合終了のホイッスルが鳴りました。

試合終了後、カメラはドイツのキャプテン・バラックの横顔を映します。
立ち尽くし、涙を流すバラック
実力も華も他の強豪国と比べて圧倒的に不足していたなか、
開催国の顔として、実力以上に持ち上げられたのがバラックでした。
勝手な妄想になてしまいますが、彼の涙には計り知れぬプレッシャーからの解放の安堵を感じてしまいます。

この試合はフットボールの名勝負を構成するすべてが詰まっているといっても過言ではありません。
ビッグマッチ特有の緊張感、両チームの攻撃への高い意識、
人間ドラマ、死闘感と歴史的なゴール……。
そして何よりも素晴らしかったのがスタジアムの空気です。
特定のホーム/アウェイが存在しないワールドカップでは、サポーターの歌声が響かないケースも多いですが、
開催国かつフットボールの応援文化が根付いている国ということもあり、
この日のスタジアムには常に歌声が響いていました。
試合終了後、バラックを含め、地力に差がありながらも、
118分、イタリアとイーブンで試合を進めたチームへの拍手も、ワールドカップの名シーンと言えるでしょう。

なお2018年、ドイツは前回王者かつ優勝候補の一角として出場。
一方、イタリアはワールドカップに出場すらできません。
時の流れを感じざるを得ません。

この企画では、ワールドカップの名勝負や名シーン、名ゴールを振り返りつつ、
2018年大会の見どころを追っていきます。

 

以下、ラジオ版となります(語っている内容は上記文章と似たり寄ったりです)

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